1.趣 旨
すべての子どもの輝きこそが、私たちの希望です。
特定非営利活動法人子どもコミュニティネットひろしまは、子どもの社会参画の機会を広げ、コミュニケーション・文化を通した多彩な人間関係を創出します。そして、すべての子どもたちが、平和な国際社会、多様な価値観が共存する市民社会の自立した構成員として認知され、たった一度しかない「子ども時代」をのびやかにいきいきと過ごしていける新しいコミュニティづくりをめざして、活動をすすめます。
高度経済成長の中、受験戦争が激化し、異年齢の子どもたちが群れて遊ぶ姿が消え、テレビが普及し、バーチャルな文化が子どもたちを支配し始めた1966年、すべての子どもたちの豊かな成長を願って、福岡で「子ども劇場」が創立され、広島では1969年に「広島おやこ劇場」が発足しました。親子が気軽に集い、仲間づくりを通して子育ての悩みを語りあい、情報交換しあう地域密着型のサークル活動、全国ネットを生かした子どものための舞台鑑賞や交流活動を通して、80年〜90年代初めには、子ども・子育てにかかわる会員制の市民文化団体として成長しました。
90年代に入り、少子化や親たちの意識の変化とともに、子どもの育ちや子育てをとりまく環境は、より厳しくなってきました。その一方で、「子どもの権利に関する条約」が1989年に国連で採択され、1994年に日本政府も批准。さらに、1998年「特定非営利活動促進法(通称NPO法)」、2001年「文化芸術振興基本法」、2003年「次世代育成支援対策推進法」が成立し、私たちがすすめてきた政策提言や活動内容が社会的に認知されてきました。
また、子ども、女性、障害をもっている人、高齢者、在日外国人等、これまでマイノリティな存在だった人々の参画が新しいコミュニティの創出にとって不可欠な存在であるという認識が生まれはじめています。社会に新しい価値を生み出し多彩な社会サービスを担う"新しい公共"を形成するものとして、市民参加型アートやNPOへの期待も広がってきました。
年齢を超えた友だちとの遊びや交流、心ゆさぶられる芸術・文化との出会い、自然の中で得られる"センス・オブ・ワンダー(驚き心)"、感動を分かち合う体験、他者との交流等を通して、子どもたちは人間や社会に対する想像力を獲得し、自己肯定感を育み感性豊かに育っていきます。また、子どもの市民としての学び、社会体験や社会参画の機会は、開かれた地域社会における多彩な活動と人との関係を通じて広がります。
地域のコミュニティが弱体化している今、"わたしの子どもからわたしたちの子どもへ"と、子どもに関わる様々なことを、社会的にとらえ考えあっていくネットワークが多様な形で広がることが必要とされています。
私たちは、子ども・おやこ劇場が育んできた子ども・子育て・芸術文化に関する事業内容を受け継ぎつつ、21世紀を迎えた今、子どもが社会の構成員として認知され、子どもとおとなのパートナーシップや地域の諸団体、NPO、行政、企業などとのネットワーク・協働を通して、子どもがゆたかに育つ新しいコミュニティ、未来の市民社会をつくっていきたいと考え、特定非営利活動法人子どもコミュニティネットひろしまを設立します。
2.申請にいたるまでの経過
1969年11月 「広島おやこ劇場」発足
1981年10月〜1989年10月 各区・周辺市町毎に分離独立
2001年 6月 「おやこ劇場ひろしま」として、再統合
2004年 9月 特定非営利活動法人子どもコミュニティネットひろしま設立総会
平成16年9月12日
特定非営利活動法人子どもコミュニティネットひろしま |