おやこ劇場ひろしま 2003年12月高学年部定例鑑賞会【舞台劇】

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    劇団 扉座  無 邪 鬼

    日 時:12月13日(土)19:00
    会 場:南区民文化センター
      開場は開演30分前 上演時間1時間50分

大人になることは、この世で守ってくれていた
魔法の秘密を知ること。
劇団扉座、劇場初お目見え!
ミュージカル調の場面、人情喜劇のような場面、
歌舞伎調の場面……
いろいろなエッセンスが入っていて、
とびっきり楽しいお芝居です。

一般チケット:前売り3,500円(当日4,000円)

おやこ劇場ひろしまにとって初お目見え!待望の劇団扉座公演。
一般チケットも販売し、たくさんの方と『無邪鬼』を観ることができました。
当日アンケートもたくさんの方から頂きました。

・・・当日アンケートより・・・

  • 大笑いして、涙して、とても楽しい心にしみる劇でした。なんで、こんなに笑った次の瞬間、涙が出るの?とその演技力と奥深さにびっくりです。また扉座さん、呼んで下さい。(30代・女性)

  • ふるさとと仲良しだった弟の事を想い出しました。今日は実家へ帰ろうと思います。(20代・女性)

  • アクロバティックで歌をとりいれた劇をみるのは、初めてで、とても見てておもしろかったです。ぜひ、今後もたくさんいろんな劇を観てみたいです。私は高校演劇をやっているので、大変勉強になりました。(10代・女性)

  • とても内容のすてきな作品でした。扉座の他の作品もみてみたい。泣けるし笑えるし、そのタイミングもばっちりで・・・。自分に重ねて、いろいろ考えさせられた。大人になることがすてきかどうか、いつも、うーんと思っていたけど、すてきに、そんな時間を自分で作っていこうと思った。求めてばかりいないで・・・。(20代・女性)

  • 初の扉座の舞台でしたが、期待以上の夢(ファンタシック)のある舞台で感動しました。子ども達の心にどう響いたでしょうか? また来演を希望します。(50代・男性)

  • 楽しかったです。この内容なら、また観に行ってみたいと思いました。扉座が好きなのでチケットを買ったのですがやっぱり好きです。音楽も良かったです。牛となってしまった太田垣さんがヨロズにツグミが去った後、語りかえるシーンが一番印象的でした。(20代・女性)

  • 扉座さん、12年ぶりなのですね。ジブシーを観させて頂いてから。そんなに時間が経っていたとは・・・。お互いに年をとって、すてきな時間を過ごしてきて・・・。色々な事を思い出しながら観させて頂きました。(40代・男性)

  • とても楽しく、とても素敵な時間を頂きました。かわいい2人(?)の無邪鬼。周りのキャストもしっかりと脇を固めていて、充実したストーリーでした。皆さん、きらきら輝いていて素敵でした。(20代・女性)

  • すーっごくおもしろくて感動しました。言葉では言い表せないけど心の中でいっぱい感じたことがあります。また絶対みたいです。私も色々とがんばります。ほんとうによかったです。ありがとう。すごいよかった!!涙が沢山でました!よかったです。(20代・女性)

  • めがねをかけた女の人の現代版が一番良かった。おもしろかった。結婚してない女の人の悲しさ、強引さ、そして、社会の悪が出ていて、この場面がよかった。(女性)

  • 自分が大人になってきた、いろんなこととだぶって涙があふれました。(30代・男性)

  • 先ず今は、ここに来てよかったなーと思った。大人がしっかり楽しめて、そして、子ども達の笑い声が・・・。扉座は一度観たいと思ってましたが、これ程、高度な訓練を積んだ役者が揃った劇団とは思いませんでした。(50代・女性)

  • 広島まで来て本当に良かったです。すごく楽しいお話で童心に返った気分で観させて頂きました。扉座の舞台は、子どもから大人まで楽しめる素晴らしいものだと、しみじみ思いました。1回しか観れないのが残念。台本を読んで、また楽しい気持ちに、浸ります。(20代・女性)

  • ヨロズがかっこよかった。(小6)

  • 感動しました。牛がかわいかった。(小5)

  • 包丁を持ったおじいさんが怖かった。最後に、尻尾がすごくどんどんのびるところが、おもしろかった。ドラム缶から人が出てきたり消えたりしたのがすごかった(小1)

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◆ものがたり◆
無邪鬼のヨロズは、尻尾を切ろうとする包丁爺さんから逃げている。無邪鬼は尻尾を切るという「大人になるための儀式」をすませないと悪魔になってしまう……しかし尻尾を切るのは、今まで体験したことがないぐらい痛いのだという。ヨロズはそれが恐ろしくてたまらない。  「魔法の力」で包丁爺さんから逃げ続けるヨロズ。だが、ヨロズが自分の力だと信じている「魔法」は、実は職人たちが作り出しているものだった。「魔法」さえあればなんでも手に入ると思い込んでいるヨロズの心は、実は孤独でいっぱいだった。幼いころ、ずっと一緒にいようと約束したツグミが、尻尾切りの儀式をすませ大人の女性となってヨロズの前に現れる。ツグミはヨロズにも尻尾を切って大人になるよう必死に説得するが、ヨロズは、聞き入れようとしない。自分との約束をやぶって大人になってしまったツグミが許せないのだ。果たして、ヨロズは無事に尻尾を切ることができるのか?
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下見で舞台を観て来た事務局長の小笠原さんと、
鑑賞部局の高橋さんにお話を聞きました。

「ペンペン草が生える、トタン板で囲われた更地、大きな土管が横向きに積まれている舞台。無邪鬼はある年齢になると、尻尾を切り落として大人になる儀式をする…、そうしないと本物の鬼になってしまうのですが、傷みを伴うその儀式が嫌で逃げ回っている「ヨロズ」という名の無邪鬼のお話。ギャグ、アクション、歌、ミュージカルと盛りだくさん、しかも役者さんの技量もテンションも高い!
こんなにぎやかな演出で芝居が進み、とうとう尻尾を切るクライマックスに…。ヨロズが拍子木の音とともに大階段を駆け上って大見得を切るシーンは圧巻!
今の演劇をリードしている「小劇場」、そのノリが味わえます。子どもの成長を子どもの側から見た芝居の作り方で、尻尾を切る行為が大人になることの恐れを象徴的に感じさせます。大人にはもう忘れてしまった子ども時代のあこがれや大人になる時の恐れや怖さ、不安を、もう一度思い起こさせてくれますよ」

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    劇団扉座

    1982年、横内謙介、岡森諦、六角精児、杉山良一らが中心となり、「善人会議」という名称で旗揚げ。以来劇団での上演作品のほとんどは、主宰の横内のオリジナル作品。1993年、小劇団ブームの終焉が叫ばれる中、敢えて劇団にこだわり再スタートしようという決意のもと劇団名を『扉座』と改名。2001年に、劇団創立20周年を迎え、一作ごとに様々な企画を試み、劇団の新しい方向を築いている。また、小学校出前ワークショップなど、演劇の楽しさを伝える活動にも意欲的に取り組んでいる。

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    横内謙介プロフィール

    yokouti.JPG 劇団扉座主宰。1992年『愚者にはみえないラマンチャの王様の裸」で、第36回岸田國士戯曲賞を受賞。外部脚本(スーパー歌舞伎『新・三国志』、SMAP、V6などに作品を提供)も数多く手掛ける。

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