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    人形劇団京芸

    潜水海賊 キャプテン・グック

    原作/斉藤 洋  演出/北村 直樹

    思いがけず海賊の潜水艦に乗り込むことになってしまった
    クールな小学五年生矢沢杏子と、
    ロマンを求める暑苦しい海賊たちがおりなす、
    ちょっとおかしな海洋ロマンストーリー!

    2007年5月27日(日)14:00
    広島市青少年センター・ホール

    料金:前売券 2,800円(4才〜)  当日券3,000円  全席自由 
    主催:特定非営利活動法人子どもコミュニティネットひろしま 後援:広島市教育委員会


★★★ 終了しました。ご来場のみなさまありがとうございました。★★★

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開演前のロビー 
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さあ、開演です!
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終演後、カーテンコール! 劇団のみなさま、ありがとう!


■おはなし
夏臨海学校にきていた小学5年生の杏子はボートで海にこぎ出した。しかし、そのうち嵐になってしまって、陸がどっちかもわからなくなってします。
その時、海面を割って潜水艦が飛び出してきた!
「キャプテン、怪しいボートが見えます!」
「こらー!おれさまは、かの有名なキャプテン・グック様だ。しんみょうにしろー!」
そうして、“潜水海賊”を名乗るグック一味に助けられた杏子だが、海賊達の横柄な態度に我慢ならず、反発する。
「なにがロマンよ!」
「ロマンがなけりゃあ、海賊じゃねぇ!」
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暑苦しい海賊たちと現代のクールな女の子が、
潜水艦という世界一密閉された空間でどうにかこうにか関係を築いていく。
少しの哀愁と、希望あふれる海洋ロマン。ただいま潜行開始!


人と人との繋がりが薄く・軽くなりがちな現代、
暑苦しくぶつかり合う彼らの珍道中をお楽しみ下さい。

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■演出/北村直樹
佐賀県での少年時代、京都での大学生活、いろんなアルバイトを経て劇団に入り旅公演の日々。その間、僕はいろんな人達に出会いました。
元気に情熱的に仕事と向き合う人、やたら説教したがる人、いつも明るく笑顔で働く人、将来をいつも考える人、「今」にこだわる人…。様々な人生を生きる大人たち。そんな、色んな大人たちとの出会い一つ一つがとても面白くて楽しかった。沢山の生き方があるという選択肢の多さが嬉しく、世界の広さが僕を勇気づけてくれたのです。
どうやら自由に生きる方法は案外多いらしい。自分がその気になって覚悟さえ決めれば、人生はまんざら捨てたもんじゃないらしい。そんな確信が持てた事を覚えています。
すべては出会いでした。
潜水海賊キャプテン・グック一味と小学五年生の杏子。
両者の出会いをそんな確信へとつながる希望として書いてみました。エネルギッシュでデリケートな六人の人形遣いたちと一緒に。 さて、船出です。
● 北村直樹 プロフィール ●
1960年 3月1日生まれ(佐賀県出身)。人形劇団京芸で17年間、脚本家、演出家、役者として活躍。1999年、福岡で「人形芝居ひつじのカンパニー」を旗揚げし、ひとり人形芝居「キナコちゃんとダンス!!」で全国を公演中。他劇団とのジョイント作品も多数。「あなたがうまれるまで」「ぼく、ピンチなんです!」 (くわえ・ぱぺっとステージとの合同企画作品)、演出では、「ちいさくなったパパ」(人形劇団京芸)・「かんづめ坊やコンラッド」(劇団うりんこ)など。



■人形劇団京芸

人形劇団京芸は、歴史と伝統・芸術・文化の街=京都で生まれ、京都を活動の拠点として、日本全国で上演する《人形劇公演》を大きな柱として活動をしています。
広島では、2002年9月に『漫才の星になるんや』2003年7月に『ちいさくなったパパ』を例会として上演しています。

    ●●● 生の舞台だからこそ ●●●
    映画や漫画では感動したとしても、“体感する”ということがありません。しかし生の舞台は、その場にいる子どもや大人、みんなが同じ時間・空間を共有することによって生まれる一体感も含めて、肌で感じる物語です。ダイナミックな潜水艦の動き、満天の星空をぜひ“体感”してください。
    電子音が溢れている昨今ですが、本作のBGMはヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・ホルン・クラリネット・トランペット・ピアノ・ドラムの8人編成で演奏しました。楽器で奏でた本物の音楽をお聴きください。
         (潜水海賊キャプテン・グックパンフレットより)


■「こんなことって、ありえない!!」
  でも「あったら何だかステキだな!」

小学5年生の杏子ちゃんが、潜水艦の中で海賊達と過ごすという一見あり得ない世界。そこにいる海賊達は、一人一人とても個性的で頑固で自分勝手。閉塞された空間の中でハチャメチャナ彼らと彼女の葛藤が繰り広げられます。見ている子どもたちは、そこで繰り広げられる彼らのバトルに笑い転げ、非難声を上げ、杏子ちゃんを応援しと、非日常の世界を思う存分楽しんでいました。では、大人の私たちは・・・。
子どもと向き合うって難しいなあと日々感じていませんか?うまく付き合おうと思うほど、思い通りになっていかない現実。でもここの大人たちは、子どもに迎合することも、媚びることもなく自分を素直にさらけ出し、子どもだからって容赦しないんです。本気で怒り、向かっていきます。とことんやり合う、この関係からいつしかお互いを認め合っていく展開を追いながら、人と人が関って生きることの本質に気づかされます。そして、自分らしさをもち続けながら共に生きることは大変だけど、それを一段超えたときの何ともいえないうれしさを舞台の人形達と一緒に感じられる、そんな作品です。奥行のある舞台、ユニークな表情の人形達、これでもか!というほど盛りだくさんに出てくる小道具、人形劇ならではの夢のある舞台です。ぜひ子どもたちと一緒になって大声を上げて笑い、ちょっぴりしんみりする時間を過ごしてみてください。
  (子どもコミュニティネットひろしま 代表理事 小笠原由季恵)

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■原作本 紹介
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創作児童文学館
『潜水海賊キャプテン・グック』 
斉藤洋/作  飯野和好/絵
ISBN 4-265-06002-1
判型 A5  181頁  1994年
定価1,325円(本体1,262円+税)
小学校高学年から 読み物

●あらすじ (原作本 表紙裏より)
がめつい貸しボート屋を困らせようと、夜の海にボートを出したぼくは、だんだん荒れてきた海の上で途方にくれていた。そこへ通りかかったのがキャプテン・グックの潜水艦。海でおぼれ死なずにすんだけど、なんだかわけがわからないまま、ぼくは潜水海賊につかまってしまった。ぼくのめんどうをみてくれる料理人で、くさかりがまをもつバイケンさんや、ハーモニカが上手なスパン・スポンさん、桜ふぶきのいれずみをした銀さん、いつも酔っているヘンデル・バッハ博士など、海賊はおかしな人ばかり・・・。

●斉藤洋プロフィール
1952年東京生まれ。86年度講談社児童文学新人賞受賞作「ルドルフとイッパイアッテナ」でデビュー。「うとうとまんぼう」など作品は多数。

    さすが、斉藤洋さんの作品です。
    本当におもしろい本です。
    是非、読んでみては如何ですか!
    大人が読んでも、楽しいですよ。