おやこ劇場ひろしま 2003年7月低学年部定例鑑賞会

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人形劇団 京芸
 
ちいさくなったパパ

 7月11日(金)18:30
      アステールプラザ・多目的ホール

 7月13日(日)14:30・18:30 
      広島市まちづくり市民交流プラザ

       (開場は開演の30分前 上演時間1時間15分)

 作品について詳しくは人形劇団京芸のHPでこちら

『どうして大人は遊べないの?』という息子の質問から始まります。平土間で間近にみる人形劇。
3ステージどの会場からも笑い声が!さあ、我が子は親との遊びをどうおもっているのでしょう。

**みんなの感想 あれ・これ**

    ★人食いすずめばちが1ぴき来た時に、トーマスが「やさしく見守ってくれてるだけだよ」と言ったのが面白かったです。(小2)
    ★時計台に行ったり、そこで針を動かす所がドキドキした。レストランで食事する所がすごく面白かった。(小5)
    ★ステージと観客が近いので役者さんと観る方が一体感があり、子ども達も大人も感情移入がしやすかった。とっても楽しかった。
    ★おとなが小さくなっておもしろかった。(小2)
    ★「今度は子どもが1日だけ大人になるといいな」と子どもが言ってました。(37才男性)
    ★おやこ劇場の中で一番おもしろかった。ハーモニカがじょうずだった。 (8才)
    ★すごくよかった。ずーっと笑ってた。だけど、ときどきじーんときた。本当に楽しかった。 (40才女性)
    ★つきあってやっているつもりだったパパが、実はつきあってもらっていたことや、いつも命令口調になっていたこと等、おもしろいだけでなく反省してしまいました。 (女性)
    ★ママが子どもになった時も観てみたい。 (44才女性)
    ★ふつうの人形劇なんだけど、エネルギーいっぱいで、工夫してあり、ドキドキした。とても楽しめた。 (38才女性)

    ★子どもと一緒に楽しい時間を過ごせました。子どもとは少し離れて座っていたので、彼らがどのような反応をし、感じとったのかはよく判りませんが、父親としては、どこかに忘れていた感覚や子どもにとっての「遊ぶ」とはということを楽しみながら気づかされる機会を得ることが出来ました。劇団の方の演技や演出が巧みで、自分自身があっというまに「ジャー・ジョージ」になった小一時間。楽しい冒険を体験でき、ディズニーランドで感じたのと同じ感覚を覚えました。たくさんのお父さんに見てもらいたい劇だと思います。これから子ども達と遊ぶときの視点がが少し変わりそうな気がします。(父)

    ★私も流れ星にお願いして子どもに戻ったら、娘と友達になれるかな?私のことどんな風に思っているのかな?本当は好きでもないのに私の為にバレエ習ってたら・・・どうしよう(^^ゞ
    すごく楽しくって、おかしくって、いっぱい笑ったのにちょっぴり不安になりました。だけど、さすがは北村ワールド!息子とのハチャメチャ大冒険のうちにパパの心がどんどん子どもの心を取り戻していくってところは絶妙!でした。今年の夏は娘とジェットコースター乗るぞーー。(搬入のとき、台車に乗って娘に「押して!」と言ってた本田さん(パパ役)。それを見て隣の台車に乗り「いくぞ〜」と吉田さん(トーマス役)、・・・・・・う〜ん こんな人達だから出来るんですね。と納得しつつ、搬入のお手伝いできて良かったとしみじみ思いました。)今回は、体も頭もちょっぴり使った例会でした。(母)

***係りの子ども大活躍!!!***

《 カーテンコールのプレゼント 》

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《 受付・公演後の舞台バラシ 》

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鑑賞例会をもっと楽しんじゃおう!(事前交流会)

わくわくワークショップ  6月29日(日) 廿日市市四季が丘公民館

 
この日集まってきたのは、エルマーで入会したばかりの人から10年以上の会員歴のある人まで、子ども12名を含めた25名。7月例会『ちいさくなったパパ』の絵本の読み聞かせと、ブラックライトを使った『しろくまちゃんのホットケーキ』の紙芝居、『七夕のお話』のパネルシアターを見ました。
『ちいさくなったパパ』と『しろくまちゃんのホットケーキ』では5年生の女の子たちが大活躍。最近読み聞かせや演劇など表現活動が大好きになり、もともとはおとなしい子たちがいろいろと準備し練習を重ねていたようです。この紙芝居を見た子どもたちは、お姉さんたちの迫力に驚きながらも絵本のおもしろさにひきこまれ、例会がますます楽しみな様子でした。
 子どもはお話を聞くのが好きなのはもちろんのこと、人前で朗読するのも大好き。今回の"子どもによる子どものための読み聞かせ"はとても素敵でした。いっしょに読んだ大人も「読み聞かせの中で子どもの声が入るのがとっても新鮮。子どもといっしょにするのも楽しくていいな」と思ったようで、今後の活動にもつないでいけそうな予感がします。
 その後は、カーテンコールのプレゼント作り。牛乳パックや卵パックなどから、かわいいかごやうちわ、レイなどがたくさんできました。 
  

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以下は例会を観る前の事前情報です                                     

原作:ウルフ・スタルク「ちいさくなったパパ」 菱木晃子:訳  はたこうしろう:絵  小峰書店刊
脚色・
演出:北村 直樹(人形芝居ひつじのカンパニー)
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      ある晩、パパは息子のトーマスとプラモデルを作っていた。
      突然、トーマスが聞いた。
      「ねえパパ、
      どうしておとなは遊べないの?
      「なにいってるんだ? いま一緒に遊んでるじゃないか」
      「違うよ、今はただ一緒にプラモデルを作ってるだけだよ」
      「……え?」

      パパはひとり窓辺に立ち、考えた。
      どうしておとなは遊べないのか?
      遊ばなくなったのはいつからだったろう?
      その時、夜空に星が流れた。  願い事をするなら今だ!

      「私を子どものときのようにしてください」
      パパは流れ星にむかって、急いでつぶやいた。

      朝、目がさめるとパパは子どもになっていた!!!
      小さくなったパパは息子と一日遊ぶことにした。


      さあ、楽しい一日の幕開けだ!

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脚色・演出 北村直樹さんからのメッセージ

 
見せかけだけではなく本気で!!

 どうすれば観客席の子ども達が心から楽しんでくれるのか? 長い間その事を考えながら人形劇をやってきました。答えは簡単ではないけれど、先ず演じている自分自身が本気で楽しんでいなければ子ども達は楽しんでくれません。見せかけだけではなく本気で。この「本気で子ども達と向き合う」というのが案外難しい。変にキレイにまとめようとしたり、自分のずるさや弱さやわがままな所を隠してイイカッコしようとすると、途端に見抜かれる」 「楽しませてあげよう」とか「何かを教えてあげよう」といった自己満足的・自己犠牲的な心が少しでもあろうものなら、子ども達の興味はすぐに失せてしまう。この法則性は役者と観客だけでなく、親と子どもの関係にも言える様な気がします。
 親は、子どもの失敗はとがめるのに自分の失敗を隠したがったり、自分にも短所や欠点はたくさんあるのに子どもの短所欠点はなかなか受け入れられなかったりします。そして間違いの無い子育てマニュアルを懸命に求めたり・・・。
 この人形劇は、ある日突然子どもになってしまったパパが息子と過ごす一日のお話です。一緒に遊んだり、喧嘩したり、わがままを言い合ったりするうちに不思議な関係が芽生えていきます。例えばこお話の様に子どもの姿にならなくても、肩の力を抜いて「良くも悪くも自分はこんな人間です」と正直でいる事が出来たら、親と子どもの関係はなんだか素敵でイイ感じでいられる様に思います。そんな空気を、この人形劇を観てくれる親や子ども達が一緒に感じてくれたらいいなと思うのです。(『ちいさくなったパパ』パンフレットより)

 

『どうして、おとなは遊べないの?』    となりのパパにも観てほしい

 
 『ちいさくなったパパ』は、今年の1月19日、NPO法人子ども劇場広島県センターが開催した『子育て支援メッセひろしま』で、上演され、家族でいっしょに観たおとうさんからもおもしろいと評判、多くの反響を呼びました。会場となった市民交流プラザの事業班主幹 伊藤隆宣さんにその時の感想を寄せて頂きました。

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 突然、息子と同い年に変身してしまったパパ。ばったり息子と出会い、公園や隠れ家での遊びに夢中、そして「話せる友達」になります。軽快なテンポと人形・人間の切り替えで、冒頭から目が離せません。変身が解けた後、ひとりの人間として、素直に対等に向き合うことの大切さが、心地よく伝わってきました。自然に子どもとの関係をふりかえってしまう・・・そんな感じです。『子育て支援メッセひろしま』の企画の中で、優れた人形劇を盛り込まれたのは、親子で感動を共有する劇の公演を続けてきた主催者の本領を発揮されたものであります。まちづくり市民交流プラザには、すばらしいプログラムが集まってきます。主催者の特徴が生かされた企画が今後も楽しみです。
          (おやこ劇場ひろしま 機関情報紙 わくわくぽけっと Vol.9 より)

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ILLU003.GIFこれまでに観られた人の感想ILLU006.GIF

いっぱいわらった。(8歳)

ぼくもあんな風にちいさくなったパパと遊びたいなと思った。(8歳)

スリルとサスペンスあふれるお話でした。
原作が海外作品であることを思えば、こんな雰囲気の作品になるのかな。
幼稚園年長の息子も開口一番「おもしろかった」と言っていました。

1時間あまりの公演とは思えないくらい盛りだくさんの内容で満足しました。
涙がでるほど笑わせてもらいました。
本当に子どもの遊びの本質が問われる内容の深い人形劇でした。

親は子どもにどう向き合うかと、ちょっと考えさせられました。


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『ちいさくなったパパ』を前に、『エルマーのぼうけん』公演会場で
おとうさんにアンケートをお願いしました。

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FAMI022.GIF「もし、子どもになったら、何してあそぶ?」

  • 鬼ごっこ・ろくむし・缶けり・山に行ってあちこち走り回る・探偵ごっこ

  • 昔のビー玉あそび・サッカー・キャッチボール・バトミントン・鉄棒

  • 自転車・一日中、野球・田んぼの用水路で魚、虫とり・町の探検・山の探検

  • グランドいっぱいのブロックで組み立てる

FAMI022.GIF「子どもになったあなたが、公園で一人で遊ぶご自分のお子さんと出会い次第に友だちになります。どんな話をするでしょう?」

  • 大きくなったら何をするか・どこにいきたいか・あかあさんの話

  • 友だちの話(好きな友達やどんなことをして遊んでいるか)

  • 近所のこわい犬の話・野球の話、スポーツの話・家族のことを話す

  • お父さんの話・自然のこと

アンケートにご協力いただいたおとうさんありがとうございました。

 (おやこ劇場ひろしま 機関情報紙 わくわくぽけっと Vol.10 より)

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